ベルリンの元防空壕は3,000㎡のプライベートアートコレクションスペースとして – Christian Boros

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ベルリン中央に位置するミッテ地区はドイツの中でも観光名所が多く、様々な文化の交点として有名な地区である。ここにかつては第二次世界大戦中の防空壕として1942年に建てられ、現在はボロス居住地と呼ばれる建物が存在し、壁面には第二次世界大戦中の弾痕が残っており、歴史の重要証人として佇んでいる。今回ご紹介するのは(少しではあるが)この3,000㎡にも及ぶ建物をなんと自身のプライベートアートコレクションスペースとして購入してしまった広告代理店の創業者であるChristian Borosである。

元々この地区は12世紀頃に交易所として発展を遂げたが、1945年以降、ドイツ敗戦と共に中央地区としての求心力を失った。当然、地価も急降下する訳だが、それがどんな場所であれ、このような状況を絶好の機会として見逃さないのがアーティスト達である。ニューヨークのチェルシー地区やミートパッキング地区も家賃が安いという理由で、若手アーティスト達のような創造意欲旺盛な人種が集まった訳だが、ここミッテ地区も同じ現象が起きた。アーティストや若い才能がギャラリーやカフェを始めると、才能が才能を集め、今では荒れ果てた工場跡地はクラブとなり、ファッションブランドが産声をあげ、そのアートシーン自体をロンドンやニューヨークのギャラリーオーナーやキュレーターが注目するといった具合だ。

アート地区として名実共に注目を浴びるこのミッテ地区であったが、現代アートやその土地に根ざしたアーティスト達の作品を展示する場所は欠けており、その穴埋めをしたのがまさにChristian Borosである。コレクションスペースでもあり、居住スペースでもあるこの空間は「アートはイベントではありません。多くの人はそれを忘れがちです」と話すChristian Borosにとって自身の人生にとって切り離せないものと共存する一つの形である。

映像にあるChristian Borosのドキュメント映像から大切なメッセージが込められている彼の言葉をまとめたのでもし興味があればご一読願いたい。他のインタビュー内容は2012年に公開される予定なので、後日ご紹介したいと思う。

「自分のいる空間に慣れないという喜びがある。」

「私は自分が集めるアート作品に対して一目惚れをする事はありません。出会って瞬時に買う事は無く、少し思いを眠らせるのです。単に心地よいという間違った理由により惹かれてしまう事がありますが、本来は少し苦しみや痛みが伴わなければ時を生き抜く意義は獲得できません。また、私達はあまり好まないものを買う事が好きです。大抵そのようなものは二度目の出会いと共に恋に落ちます。」

「私は昔から妻とアートが共存している空間を求めていました。一つの空間がアート用、もう一つが自分達、というような分離は避けたかったのです。アートの上に生活がある今は最高ですよ。」

「多くの夫婦の場合、どちらかが修正・中和役になりますが、私達の場合は互いをよりラディカルな方向へと導きます。」

「ここにある作品は全てパーソナルな物語の触媒となるものばかりです。昔、妻とのアジア旅行中に購入した家具があるのですが、それらを見渡すと今でも一つ一つの物語が脳を駆け巡ります。」

「私達はオラファー・エリアソンの作品が大好きです。私達が購入したほとんどの作品とは一緒に生活する事はできませんがね。倉庫に入らない8mの彫刻も保有していますが、これは一度購入したら、その後は倉庫で眠る事となってしまいます。」

「どういうわけか、私は常に問題へと引き込まれてしまいます。お金はなくなり、髪の毛もなくなりました。問題というのは解決する事はできないのです。唯一できる事は、一つの問題を新たな問題と取り替える事です。」

「もし、火事が起きてしまったら私はペイトンの作品を両手に逃げますね。」

Photos via REAL LIFE IS ELSEWHERE

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